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技術士試験まであと少し!R4施工計画の出題テーマを予想してみた

筆記試験

施工計画について、令和以降の過去問テーマから令和4年度の出題テーマを予想してみました。試験本番まで1カ月余りになりましたが、これから本格的な準備に入る方は参考にしてください。なお、すでに準備万端の方は、迷いが生じるかもしれませんので無視してください。

 

施工計画Ⅱ-1の出題テーマ予想

施工計画Ⅱ-1の4問は、土質基礎、契約制度、安全管理、コンクリートの4分野に分かれて出題されます。これは今年も変わらないと思いますので、解答する分野を絞り込んで準備しておけば良いでしょう。必ずしも受験申込書に書いた専門とする事項に合わせる必要はありません。
Ⅱ-1-1の土質基礎は、ここ3か年は液状化、地すべり、軟弱地盤が出題されました。平成時代には、土留め工事に関するテーマも多く出題されており、今年は出題される可能性が高いと思います。土留め工では、壁体や底面の変状、周辺地盤への影響について問われることが予想されます。
Ⅱ-1-2の契約制度では、ここ3か年は入契法改正やCCUS動向に関連したテーマが出題されています。今年も、直近の法制度変更に関するテーマになると思います。直近の動きからすると、今年度から本格実施される遠隔臨場に関するテーマが出題されると予想されます。
Ⅱ-1-3の安全管理では、過去3年間は主に三大労働災害に関するテーマが出題されています。2年続けて「墜落・転落災害」、「崩壊・倒壊災害」に関連するテーマが出題されたので、今年は「建設機械・クレーン等災害」に関連するテーマの出題が予想されます。
Ⅱ-1-4のコンクリートでは、維持補修と打込み作業のテーマに分かれています。R1R2と維持補修に関するテーマが出題されており、今年はR3に続き打込み作業に関するテーマになると考えます。近年では夏季の高気温時での打込み作業が問題になっていることを踏まえると、暑中コンクリートに関連するテーマが出題されると予想されます。
以下、私が考える令和4年度の施工計画Ⅱ-1の予想テーマです。

令和4年度、施工計画Ⅱ-1の予想テーマ
予想Ⅱ-1-1:土留め掘削工事における施工管理項目、変状時の対策
予想Ⅱ-1-2:遠隔臨場の概要と目的、段階確認の実施方法と留意点
予想Ⅱ-1-3:建設機械・クレーン災害の概要、発生原因と防止対策
予想Ⅱ-1-4:暑中コンクリートの品質低下要因、重点施工管理項目

 

施工計画Ⅱ-2の出題テーマ予想

道路Ⅱ-2の過去3か年の出題は、橋梁下部工事と土留め開削工事の2種類の工事に分かれて出題されています。今年もこの2種類の工事が出題される可能性は高いものの、、平成時代に出題されていた斜面工事の出題もあり得ます。模式図が示される問題もあるので、その場合は模式図で与えられる条件をしっかり整理することが重要です。
橋梁下部工事では、主に工程管理や品質管理のリスク対応が問われ、土留め開削工事では、変状リスクや周辺への影響リスクへの対応が問われます。斜面工事が出題された場合は、崩壊現場における応急対策と恒久対策での崩壊リスク対応が問われることになると思います。
いずれにしても、施工計画段階におけるリスク対応のための調査・検討、リスク対応手順、リスクコミュニケーション、リソースマネジメントを解答するので、工事種類で大きく解答内容が変わることは無いと思います。
テーマ予想は難しいのですが、今年は橋梁補修工事や災害復旧工事が出題されると考えます。以下、私が考える令和4年度の施工計画Ⅱ-2の予想テーマです。

令和4年度、施工計画Ⅱ-2の予想テーマ
予想Ⅱ-2-1:市街地立体交差における高架橋RC桁補修の施工計画業務
予想Ⅱ-2-2:河川増水で崩壊した幹線道路盛土復旧工事の工法検討業務

 

施工計画Ⅲの出題テーマ予想

施工計画Ⅲでは、最近話題となっている維持管理、入札契約、労働環境に関するテーマが多く出題されています。平成時代には、担い手確保や生産性向上のテーマもありましたが、それらはすでに実践段階に入っているので、それ自体は出題テーマになり難いと考えます。
昨年は、維持管理に関する出題は無かったので、今年は1問出題されると考えます。維持管理では、建設リサイクルや過疎地域の管理更新が出題済みなので、今年はインフラ維持補修におけるデジタル技術の活用が出題されると予想されます。点検でのドローン・AI活用は進んでいますが、補修工事では依然として人手作業が中心だと思います。この問題解決について、施工計画の技術者として考えを準備しておく必要があると思います。
入札契約、労働環境に関して、昨年のⅢ-1では週休二日前提の工事を受注した場合での施工計画上の課題が問われました。このように、個別の受注工事に関する出題はこれまで無かったと思います。作問者が昨年と同じであれば、今年もこのような出題はありそうです。条件付き工事としては、BIM/CIM活用工事が考えられ、今年度の出題テーマになることが予想されます。
以下、私が考える令和4年度の施工計画Ⅲの予想テーマです。

令和4年度、施工計画Ⅲの予想テーマ
予想Ⅲ-1:インフラ維持補修におけるデジタル技術活用
予想Ⅲ-2:BIM/CIM活用工事における施工計画時の検討

 

おわりに

施工計画の特徴としては、Ⅱ-1が4分野に分かれており、Ⅱ-2-2の契約制度問題は直近の法制度変更に関するテーマが出やすいこと、Ⅱ-2は施工計画段階におけるリスク対応業務が出題されること、Ⅲは維持管理、入札契約、労働環境に関する最近のテーマが出題されることが挙げられます。
施工計画は、公共工事に関するテーマが出題されます。受験者は、受注者である建設会社の技術者が多いと思いますし、問題文にも、受注者の立場で答えるように指定される場合もあります。そのため、工事受注に向けた技術提案をするようなイメージで試験に臨むのが良いと思います。
受験者の中には、発注者や専門業者などの立場の技術者も少なくありません。そのような受験者は、元請けとしての経験は無いとしても、それぞれの立場で公共工事に携わってきたコンピテンシーが、技術士レベルと認められれば合格できます。同じ問題を答えるにしても、元請け業者の視点、発注者の視点、専門業者の視点は違うはずです。

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