択一問題が要求している内容とレベル
そもそも択一問題は専門知識を問う問題です。受験申込案内の「概念・内容」では、こう書かれています。
概念:「技術部門」において不可欠な技術、業務遂行に際して必要な社会制度等に関する専門知識
内容:「技術部門」における不可欠な技術、社会的に重要なキーワード、業務における関連法規・制度等に対する専門知識を問う。
問われるのは知識です。すなわち、「それ知ってる」「聞いたことある」「見たことある」程度でOKです。
知識レベルですが、過去問を見る限り、必死に勉強しなくても足切りラインの6割(9問)はクリアーできます。多くの問題は、過去問の使い回しや最近よく耳にする話題から出題しています。
問題の作り方にはクセがあるので、そこをつかんでしまえば、改めて勉強しなくても解ける問題は多くあります。
過去問から出題傾向を把握してみよう
過去問や正解は、日本技術士会のホームページから無料でダウンロードできます。
問題文をの冒頭には「社会経済の現況に関する次の記述のうち、」のように、どの分野の問題かが書かれています。
過去5年間の出題分野を表にするとこうなります。
毎年、同じ分野から出題されているのが分かります。
各分野20問の中から、できそうな問題を15問選んで、9問正解ならOKです。それ以上正解しても何のご利益もありません。
国土交通白書を読む前に、まずは過去問から出題傾向を把握することから始めましょう。
あらかじめ絶対に選ばない分野を作っておこう
設問が20問もあって、その中から15問を選ぶのも結構大変だと思います。
そこで、あらかじめ絶対に選ばない分野(捨て分野)を決めておくことをお勧めします。
私なら都市計画系1問と防災系2問は、はじめから捨てます。なぜなら、この2つは法律的な話しが多いので勉強しなければ解けないからです。
他にも、国土計画か環境影響評価などが法律系の問題なら捨てますし、専門外のエネルギー系の問題も捨てます。
捨てる5問をあらかじめ決めておけば、問題も読まなくて済みますし、残り15問に集中できます。
ちなみに、私は道路防災系の仕事を長年やっているので、防災の知識がないわけではありません。
でも、過去問を見る限り防災系の問題は難しいので、設計や施工が専門の人は捨てるべきと思います。自分の専門に合わせて問題を選ぶ必要はありません。
自分の得意分野を見つけて広げていこう
勉強は過去問だけで十分だと思います。関連知識を広げたければ、白書や審議会資料等を見るのも良いでしょう。
毎年出ているCO2排出量の問題など、図表問題は迷うものもありますが、あえて勉強しなくても、よく考えれば解ける問題が多いです。
品質確保、コスト縮減、循環型社会など毎年出ている問題も、過去問から似たような出題が多くなります。
語句・専門用語の問題は、毎年3問出ます。過去問の使い回しが多いので、わずかな勉強時間で手堅く2問はゲットできるはずです。
人それぞれ得意不得意はあります。過去問から、自分の得意分野を見つけておきましょう。そして、得意分野を徐々に広げていきましょう。
絶対大丈夫な分野が9つあれば、間違いなく択一はクリアーできるのです。
まとめ
択一は、過去問の使い回しや最近よく耳にする話題から出題しています。
問題の作り方のクセをつかめば、勉強しなくても解ける問題が多くあります。
技術士会HPの過去問をDLして、出題傾向を把握することから始めよう。
あらかじめ捨て分野を作っておけば、迷うことはなくなります。
自分の得意分野を見つけて、徐々に広げていこう。


