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【R7技術士試験対策】選択科目「施工計画」の出題テーマ予想

筆記試験

選択科目「施工計画」について、過去問のテーマ分析を基に令和7年度の出題テーマを予想してみました。試験本番まであと少しですが、これから本格的な準備に入る方は参考にしてください。

 

施工計画Ⅱ-1の出題テーマ予想

施工計画Ⅱ-1の4問は、土質基礎、契約制度、安全管理/DX、コンクリートの4分野に分かれて出題されます。これは今年も変わらないと思いますので、解答する分野を絞り込んで準備するのが効率的だと思います。

Ⅱ-1-1の土質基礎では、液状化、地すべり、軟弱地盤、切土のり面保護、補強土壁に関連するベーシックなテーマが出題されています。R3,R5では軟弱地盤が出題されていることから、これらのテーマが繰返し出題される可能性は否定できません。今年は、R1に出題された液状化に関するテーマになると予想されます。

Ⅱ-1-2の契約制度では、入札契約方式、CCUSの動向、監理技術者配置要件、働き方改革に関連したテーマが出題されています。契約制度では、R6.12に施工された改正建設業法・入契法に関連する内容負が出題される可能性があります。中でも、近年の資材価格高騰への新たなルールが法制化されており、今年のテーマになると予想されます。

Ⅱ-1-3は、墜落・転落や足場倒壊など安全管理に関するテーマ(R1~R4,R6)と建設DXに関するテーマ(R5)が出題されています。昨年は安全管理に関するテーマだったので、今年は建設DXに関するテーマになる可能性があります。今年は、i-Construction 2.0に関するテーマの出題が予想されます。

Ⅱ-1-4は、維持補修のテーマが3回出題され、コンクリート施工のテーマが3回出題されています。コンクリート施工が2年続けて出題されていることから、今年は維持補修のテーマになると考えます。維持補修では、R3に中性化が出題されているので、今年は、塩害対策がテーマになると予想されます。

以下、私が考える令和6年度の施工計画Ⅱ-1の予想テーマです。

令和7年度、施工計画Ⅱ-1の予想テーマ
予想Ⅱ-1-1:既存構造物直下における液状化対策の概要、施工管理上の留意点
予想Ⅱ-1-2:業法・入契法改正の資材高騰への新ルール、期待される導入効果
予想Ⅱ-1-3:i-Construction 2.0を推進する背景、施策の3本柱の目的と概要
予想Ⅱ-1-4:RC構造物の塩害による劣化メカニズム、補修施工における留意点

 

施工計画Ⅱ-2の出題テーマ予想

施工計画Ⅱ-2では、R5までは施設構築工事と土留開削工事の2種類の工事に分かれて出題されてきましたが、昨年Ⅱ-2-2ではじめて災害復旧工事が出題されました。このことから、近年需要が多い災害復旧工事や修繕更新工事は、今後も出題される可能性は高いと思います。

また、R6の設問(1)では、必要な2つの対策を2つの評価軸で比較するように設問内容が変化しています。設問(2)では、R5からPDCAサイクルにおける対策を問われるようになっており、R6では各段階でより細かな条件を付けて検討内容を問うようになりました。この傾向は、今年も継続されると思われます。

施設構築工事・災害復旧工事の出題工種は、橋梁下部工(R1,R2,R3)、補強盛土(R4)、橋梁上部工(R5)、地すべり災害(R6)となっています。土留開削工事の出題内容は、周辺影響(R1)、発生土処理(R2)、工程安全管理(R3)、トラブル対応(R4,R5,R6)となっています。

出題予想は難しいのですが、模式図を使って施工条件を付けやすいテーマが出題されることを考えると、今年は更新工事に関して都市部高架橋の主桁架替、開削工事に関して地下水位低下対応の出題が予想されます。

以下、私が考える令和7年度の施工計画Ⅱ-2の予想テーマです。

令和7年度、施工計画Ⅱ-2の予想テーマ
予想Ⅱ-2-1:都市部幹線道路上の高架橋主桁架替工事計画業務
予想Ⅱ-2-2:開削工事における地下水位低下時の対応検討業務

 

施工計画Ⅲの出題テーマ予想

施工計画Ⅲでは、維持更新・災害対応・CN推進など建設産業の役割に関するテーマと、労働環境や入札契約などの建設産業のあり方に関するテーマが出題されています。最近話題となっているテーマが出題されており、その傾向は今年も変わらないと思います。

建設産業に関する最近の話題としては、第三次・担い手3法(品確法・建設業法・入契法)がR6.3閣議決定され、R6.6に公布されたことが挙げられます。前回の新・担い手3法(H31閣議決定、R1.6公布)は、R1Ⅲ-1とR2Ⅲ-2で品確法に関するテーマが出題されています。このことから、今年も改正品確法に関するテーマが出題される可能性は高いと考えます。

改正品確法に関しては、基本理念の条文に関わるテーマが出題されやすいと考えます。今回の基本理念では、担い手の労働環境整備、新技術活用・脱炭素化促進が示されています。前者は建設産業のあり方のテーマとして、後者は建設産業の役割のテーマとして今年のテーマになると予想されます。

以下、私が考える令和7年度の施工計画Ⅲの予想テーマです。

令和7年度、施工計画Ⅲの予想テーマ
予想Ⅲ-1:担い手の確保のための労働環境の整備推進
予想Ⅲ-2:新技術の活用による脱炭素化の取組み強化

 

まとめ

施工計画の特徴としては、Ⅱ-1が土質基礎・契約制度・安全管理/DX・コンクリートの4分野に分かれること、Ⅱ-2がPDCAサイクルでの対策を問われること、Ⅲが建設産業の役割とあり方に分かれることが挙げられます。

上記の特徴を踏まえたR7施工計画の予想テーマのキーワードは次のとおりです。

  • Ⅱ-1は、土質基礎が既存構造物直下の液状化対策、契約制度が資材高騰の新ルール、安全管理/DXがi-Construction2.0の推進、コンクリートがRC構造物の塩害
  • Ⅱ-2は、1つ目が幹線道路上の高架橋主桁架替、2つ目が開削工事の地下水低下対応
  • Ⅲは、1つ目が担い手確保への労働環境整備、2つ目が新技術による脱炭素化

施工計画は、出題傾向が比較的はっきりしている科目です。そのため、準備時間が少ない場合、自身の知識と経験から解答できそうなテーマに絞って準備した方が効率的だと思います。今年は、第三次担い手3法に関するテーマが、どこかで必ず出題されると思いますので、改正内容はしっかり押さえておきましょう。

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